†NOVEL†
今日はよく晴れたいい天気である。
ユーリは単体で仕事に行き、スマイルはどこかに散歩に行った様で邸の中にはいなかった。
今この邸の中にいるのは、アッシュとポエットの2人だけだ。
アッシュはいつもの如く、朝から家事をしていた。
それを見ていたポエットも、手伝いたいと言ってアッシュを手伝っている。
狼男のアッシュは家中隅々まで掃除をした後、夕飯の支度をしている。
天使のポエットは洗濯物を取り込んでいる。
「ふぅ、あとはこれを煮込むだけっスね。」
鍋をぐるぐるとかき混ぜ、蓋をして一息吐きながらアッシュが言った。
「ポエットちゃーん。そろそろ一休みしないっスかー?」
大きな声で天使を呼ぶが応答がない。
「ポエットちゃーん?」
再度呼び掛けるが、やはり反応はなかった。
仕方なく、少し心配にもなったアッシュは邸の中を探すことにした。
「ポエットちゃん?」
探している最中も、大声で彼女の名前を呼ぶ。
それから少し歩き回っていると、夕日に照らされている大きな影を発見した。
「ポエットちゃん、こんなところにいたんスか?ずっと探し…」
影のある方へ近付きながら話しかけていると、アッシュの声がだんだん小さくなって消えていった。
ポエットが取り込んだ洗濯物の上ですやすやと眠っていたからだ。
「たくさん手伝ってくれたっスからね…疲れちゃったんスね。」
そう言いながら寝息をたてているポエットの隣に座るアッシュ。
そうしてポエットの頭を撫でていると、ポエットは目を覚ました。
「ん…アッシュちゃん?あっ、ごめんね!いつの間にか寝ちゃったみたいで…。」
目を擦りながら起き上がろうとするポエット。
アッシュはその肩を掴んでゆっくりと押し倒す。
「いいんスよ、まだ寝てても」
「でも、もうすぐご飯の時間でしょ?」
「まだユーリも、スマイルも戻って来てないっスから。帰ってきたら起こしに来るっスよ。」
「う、ん…。」
「だから、もう少しお休み?」
そう言ってポエットの瞼に口付けを落とすと、ポエットは再び寝息をたてて眠ってしまった。
アッシュは寝転がり肘をついて、眠っているポエットをしばらく眺めていたのであった。
*Fin
優しいあっす君。
お母さんを思わせますね←
ここまで読んで頂き、ありがとうございました☆
燐月奈亞 2008,1,29
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